こちらは先週の続きです。

🌎 コミッションが発生する瞬間(前編)

コミッションを支払う責任は存在するものの、その稼ぎに値する働きとはどの様であるべきでしょうか?

一般的営業の業務には:
1)顧客のニーズを聞く
2)顧客の身分やその意思の確認を行う
3)顧客のニーズに合った物件候補を提案する
4)内覧をアレンジしアテンドする
5)顧客の質疑応答に答え的確なアドバイスを与える
6)購入・入居に対してのオファーを作成する(商業物件の場合には殆ど弁護士が作成します)
7)相手方代理人との条件交渉を行う
8)クロージングまでの遅延などを防ぎ、スムーズに完結する様に働く

が含まれています。殆どの営業が項目上は満たす仕事をしてくれますが、違いはその顧客に対しての誠意だと思います。顧客番号で稼ぎ口でしかない顧客には、営業は戦略を考え抜いたり、独自の調査をする様な事はありません。

よって、顧客と長期的な関係を持ちたい営業は、自分の考えをもち、顧客の戦略を理解した上で推薦する物件を紹介し、営業の経験をフルに持ち込んだ交渉や物件の展開方法などを親身に教えてくれます。

そして、この様な仲介業者は必ずと言って良いほどに成功しています。よって、我々としても常に長期戦略の一変でしかない各物件の対応には、将来像とゴールを理解してそれに沿った助言と働きをしてくれる仲介業者が必要であり、重宝しています。

では、コミッションは実際にはどの時点で顧客へ請求可能になるのかご存知ですか?

1)顧客へ請求できるタイミング

宅建法と北米の不動産業の法律では、コミッションは「Willing(意欲) and(と) Able(可能)」な買主や借主を見つけて来た場合に発生するとされています。(これは私の個人的経験上、アメリカ・ニューヨーク州、ワシントン州、カルフォルニア州、カナダ・BC州においても同じです)

よって、提出されたオファーに対して交渉中に話が決裂したとしても、各仲介業者には仲介費請求の権利がある事になります。または、条件に合った物件を紹介した時点で、厳密には、請求権利が発生します。しかし、営業上の人間関係から、異常な契約交渉でない限り、支払い請求を迫ってくる営業はいません。

また、言い忘れましたが、商業物件での仲介費(売買、賃貸)は売主もしくは賃貸人が支払うのが一般的です。これも法律ではないですが、業界の習慣として存在しています。よって、時々相手側の仲介費支払いを拒む賃貸人もいますが、その場合には賃借人に営業の方から支払いを請求してくる事があります。

2)仲介業者の新人トレーニング

仲介業者のインサイドストーリーとして面白い話があるのですが、新社会人時代に枡田の家業が、ニューヨークの友人で仲介業者のオフィス一室を借りていた時に、ハンズオントレーニングの一環として仲介の営業をさせて貰っていたことがありました。

その時に朝礼で言われていた事は、「明日の自分の生活がどうなるか分からないハラハラドキドキ感を求め、楽しめる人間でなければ、仲介という世界では生き延びれない」という事でした。

その会社では新人であろうとも1ヶ月目から給料のサポートはなく、当初は自分の貯金を崩して生活すると言うものでした。その様な中でも、早く学習する為にも、経験者とチームを組んで先輩から学び、先輩の収益の分け前を貰える制度になっていました。ニューヨークだったからなのかも知れませんが、本当に過酷に思いました。因みに私も3ヶ月間やってみましたが、顧客候補前でプレゼンさせて貰えるまでは行きましたが、手数料を得るまでは行く事ができませんでした。

少し前に聞いたところでは、殆どの仲介業者では当初数ヶ月間は少量の支援を受けられるそうです。しかし、自立した生活するのは不可能な金額との事で、やはりいまだに自分の貯金を崩して生活を余儀なくされるのが仲介業の様です。お金に対して執着心が強い業者がいるのもわかる気がします。

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