Adanacプロジェクトの更新は今後随時行なっていきますが、今回は一足先に今後のプロジェクトの予告です。

弊社では、今後も住宅開発に注力していきます。特に、弊社が拠点を置くバンクーバーにおいて、現在のMultiplex(3宅住居)を継続し、その先には小規模マンションや売却用賃貸マンション棟の建設を考えています。多くのデベロッパーは戸数の大きい高層マンションなどをターゲットに開発予定を立てますが、弊社としてはこの様な大型マンションにはあまり魅力を感じません。もちろん、戸数が大きくなる事で、戸単価の地価や建築コストは下がりますが、それではただ単に利益を狙った事業になってしまうというのが弊社の考えです。

投資会社ではない不動産投資会社

弊社は投資会社ですので、利益を儲けることは大切です。しかし、我々は「利益のみの追求は事業失敗に直結する」とも考えています。極端な利益を追求する事で、不動産という社会の中で生かされている、恩恵を受け活性化の責務を負っている企業の持つ社会的責任が後回しになると考えています。また、利益追求により、マンモス化された建造物がそのデザイン性や地域との共存性を失う事が多いように思います。不動産を金融商品と錯覚し、過剰なリスクを抱える事もあります。その良い例が1990年代にアメリカで起きたSavings and Loan Crisisです。供給ベースのマネーゲームが引き起こした、歴史に残る住宅地獄です。これにより多くの住民が家を失い、社会構造が崩壊しました。開発業者には、安定した供給と質重視の住宅供給の責任があると考えています。

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進行中のニュープロジェクト: 2995 Adanac Street

長屋コンセプトを用いたマンション建設

もちろん、街には大型住宅が必要です。しかし、我々がそれらを手掛ける必要はないと考えています。会社自体が小規模であることも事実ですが、大型プロジェクトでは、ハンズオンで隙間効果を狙うという弊社の価値提供の効果が発揮されないと思っています。弊社は比較的小規模であるマンションや住居を提供し、それらに地域の雰囲気やテーマに沿ったデザインと質を組み込む事で、各地域性が強調され、結果的に生活している住民の誇りにつながると考えています。住民の誇りを守りつつ、地域密着型生活スタイルを提供することで、住民同士の狭間が軽減され、地域の安全性も向上すると考えています。いわゆる日本の江戸時代の長屋コンセプトです。ご近所同士やそこに住む住民全員が家族であり、子供たちは多くの兄弟と親の目で守られる。そんな社会のマナーや知識を習得出来る家族的環境に対し愛着が湧き、時間が経ってもその場所から動きたくなくなるのではないでしょうか。この様な集合住宅ほど作る側にとって嬉しいものはありません。

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バンクーバーで一般的な2階建ての箱型の家: Vancouver Special

利益を追求する場合、アメニティールーム(プレールームやジム)の設置も考え直してしまいます。しかし、共同のピクニックエリアやフィットネスジムなどの設置から住民の交流が広がり、他人が集まる集合住宅から、友達の輪が広がる住宅環境を提供する事が可能になると、ビジョンを抱いています。やはり、住宅とは、それぞれが1日の終わりに帰ってきて、社会で羽織る鎧を脱ぎ捨て、愛する家族と寛ぐ場所です。その様な場所において玄関のドアに複数の鍵を設置したり、子供が一人で気楽に廊下を歩いてお友達の家に遊びに行けない環境では寛ぐ事はできません。この様な「仕事」として取り掛かるプロジェクトは、社会の中で生かさせて頂いているスタンスを強調する弊社にとって、根本的に取り掛かる方法や意味が異なっています。

地域や社会を重んじたコンセプト

同じ趣旨を今まで携わってきた商業物件でも応用してきました。最初の704 Alexander Streetでは「第二の家」というテーマのもと、一日の多くの時間を費やすオフィスでの関わり方に集中したプロジェクトを成功させました。1270 Frances Street再開発では通勤して1日を過ごすオフィスを、あえて「目的地」というコンセプトを大々的に持ち出して、「通過点」から「最終ゴール地」という位置付けで商業ビルを計画しました。

バンクーバーでの最初のプロジェクト: 704 Alexander Street

どの場合においても、社会や環境、そして人々の生活習慣を強調し、地域とのハーモニーを重要視しながら生活に「味を足す(面白みを増す)」コンセプトを提供しています。この考えは今後の住宅開発でも応用していこうと考えています。不動産は社会の歯車の一つ、地域の一部です。これからも購入者がずっと住んでいたい、週末には家から出たくないぐらい心地よい家を開発していきます。

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