今回は弊社が考える不動産を取り入れた、具体的な中期(5〜7年)の投資ホライズン、特にスキームについてお話ししたいと思います。
1)改築プロジェクトとその期間
弊社の改築プロジェクト周期は1~2年と3年前後の2種類があります。その違いは「改築」内容です。3年の方が内容は複雑になり、リスクも伴いますが、竣工時の予測賃貸価格は1〜2年のものより数ドル増す内容です。よって、年率の投資利益にも大きな違いが出てきます。よって、5〜7年の周期では、2〜3回プロジェクトを回す仕組みです。また、プロジェクトの利益を最大化する為の米税金支払い遅延スキームである1031 Exchangeや融資を取り入れる事で、更なる投資利率向上が可能になります。また、現在はインダストリアルセグメントへの需要から、米シアトルでは年約7~9%の賃料の上昇が見受けられています。この上昇率は各市場によっても異なりますが、各物件価値の上昇に貢献している事は言うまでもありません。因みに、CBREによれば一年の最大上昇率はニュージャージー州の46%だそうです。
この他にもリスクレベルと時間に応じた5〜7年単位(か、それ以上)の運営型価値上昇ファンドも考えています。これは特に現在のインダストリアル物件への需要を考慮し、物件運営と短期賃貸の更新を取り入れて契約更新時ごとに契約賃貸を上昇させる事で、物件全体の価値を上昇させる手法です。しかし、テナント側もそこまでオーナーサイドの要望を鵜呑みにする訳ではないので、ストーリーと戦略が必須です。また、更新時にはテナントの入れ替えと同時に、物件の用途変更をしない利用方法の向上で資産価値の向上が可能になります。例えば、倉庫を医療研究所に変更する事です。しかし、利用方法によっては莫大な資産注入が求められ、リスクや投資リターンが得られない可能性もあります。よって、事業者のスキルが問われます。また、使用方法を変更しない物件が多いのはこのリスクを背負わないためです。
2)投資商品や今後の予定
弊社では数種類の改築ファンドとインカムファンド(改築竣工後の物件もここに入ります)を作り上げ、各投資家様のリスク許容幅と要求利益率に沿った投資商品を考案中です。全ファンドを自社管理化することで、商品数も増え、投資家様の選択肢も増やすことができると考えています。またいつかはファンド所有者間で所有権(株)の売買が可能になれば、メンバー限定の安定した取引環境が実現され、各投資家による資産運用知識の蓄積と共に、国外資産の本格的な運用も可能になることを切願しています。この様な展開で日本人投資家にとって鎖国時からの海外進出への妨げもなくなり、世界という投資の大海原に進出していく事が可能になります。最終的には海外との取引により、日本国内に還元される資金が国内消費を活性化させ、日本の再浮上に繋がることを目標としています。この様な仕組みを作り上げる為にも、投資家に止まらず、弊社は事業者としてサービスを拡張していく所存です。
上記を考慮し実現する為にも、この度ワシントン州のシアトル市に米支社を開設し、本格的な事業拡張の第一歩を踏み出しました。現在、米市場全体を統括する現地担当者を探していますが、今後はオレゴン州、ユタ州、アリゾナ州や、カルフォルニア州等市場も検討しており、各市場の性質やサイクル上の位置を考慮しながら随時新市場に参入して新投資商品を提供していきます。よって、弊社は本格的な北米不動産投資におけるワンストップサービスプロバイダーとして、皆様へのサービスに更なる厚みを取り入れていきます。
3)最後に
また、弊社は今後も小回りの効く小規模投資運営会社を維持していきます。各外注先の専門家にはそれぞれの専門分野に特化した委託をする事で、弊社にしか出来ない仕事に集中していきます。少人数制であるからこそ運営経費が少なく、各人材の質が高く保たれ、本来のリスクを取る事によって投資の実りを一番多く得るべき投資家様に最大限還元する姿勢を貫いて参ります。
この様な考えを維持・継続する為にも、弊社の人選は私代表の枡田が納得する人材、つまり価値観に共感し、目的のために苦労を惜しまない人を選び抜いています。よって、私は全社員に信頼を置き、とても誇りに思っています。全員、家業における家族の一員です。
私はこの様な企業を作り上げられている事、この様な理念に賛同してくれる社員や関係業者の皆様、大事な資産を預けてくださる投資家様に対し深く感謝すると共に、感無量の思いです。
KM Pacific Investments Inc.代表
枡田 耕治
YouTube: KM Pacificオフィシャル
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