再開発型はその名の通り、既存の物件を解体して、新たに建物を建てる事です。物件の価値という意味では、この手法で建てられた物件が一番高い価格を得るのが一般的です。市場の需要に合っていれば、やはり新築物件の方が高く売れます。しかし、再開発で一番大きな問題は、当初購入した物件の購入コストです。所有者の資産表には、以下の主な計上項目が含まれます。
1)当初物件の購入額
2)再開発価格
3)テナント斡旋コスト
1)再開発型の例
当初の購入コストが高過ぎると、再開発をして高額賃料を獲得できたとしても、投資利回りはコスト割れしてしまう可能性があります。
例えば:
物件購入額 $10,000,000
再開発コスト $20,000,000($400 psf x 50,000 sf)
新規賃料 $39.1 psf (上記5年計算に15%の利益を足した場合)
当初賃料 $15.60 psf
とすれば、購入時の投資リターンは:
$15.60 / $200 = 7.8%
しかし、この物件をこの価格で再開発すると:
$39.1 / ((10,000,000 + 20,000,000)/50,000) = 6.51%にしかならず、再開発をする意味が失われてしまいます。
したがって、再開発をしない方が、投資リターンが良いという事になってしまいます。建築コストというのは、全国的に相場が決まっています。もしリモート地だと、さらに高額になる可能性があります。つまり、この再開発のシナリオはうまくいかないという事になります。
よって、解決策としては、再開発からくる賃料の上昇額が高い場合、もしくは購入価格がもっと安い場合には、再開発事業も納得できる形になります。
2)投資戦略
上記の通り、典型的な不動産投資の手法についてお話ししました。次に、投資戦略としての考え方(弊社の考え方)をシェアしたいと思います。戦略を立てる上で最も大事な事は、出口プランだと私は個人的に思っています。もちろん購入価格も大事ですが、それは目の前にある課題ですので、対応可能だと思っています。それ以上に、将来的に見えない出口について購入前に考えること、つまり、所有期間中の出費を予測することは、プロジェクトの成功を左右する大きな問題です。考えられる展開として下記3点があげられます。:
1. 3年以内での売却
2. ファンドからREITなどへの売却
3. 10年以上の所有
ここでの#1と#3の違いは市場の成長率です。不動産において、短期的な価格の上昇は通常起こらないため、長期的な見通しをもって投資するものです。そのような性質の中、計画的に短期間で売り抜けるという事は、その市場では現在もしくは今後、相当の成長が見込めるという事になります。その場合、今後のトレンドやそのような成長がどのくらい継続するのかを見極める必要があります。例えば、現在の金利の上昇も今後どれだけ継続していくのか、またピークはいつごろ来るのか、そのピーク到来による不動産への影響(テナントの需要や、賃貸帯所有の動向など)も見抜かなければ、成功する不動産投資はできません。
KM Pacific Investments Inc.代表
枡田 耕治
YouTube: KM Pacificオフィシャル
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