色々投資について話してきましたが、ここで再度カナダの現状について纏めてみたいと思います。今までにも複数の視点からカバーしてきましたが、2024年現時点で、何故カナダと言う国が海外の富裕層から注目され、日本の投資先として見直されるべきかを纏めました。このブログは保存版であるべきと思うぐらい内容を詰めました!!(笑)

【経済市場としてのカナダは多様で安定】

マクロ経済国家としては資源、製造が有名です。世界的な資源の黒字貿易国の地位は揺ぐ事なく、特に石油関連である原油、精製石油、天然ガス;鉱山物資のダイアモンド(特に工業用)、宝石、ニッケル、金などや、製造業としては車、飛行機、造船が世界的に有名です。

近年では、国策として生産性人口の確保を含め、ブルーカラー産業からホワイト産業への経済シフトが目立っており、医療研究や教育事業にハイテク業界が著しく成長し、大きな移民の原動力になっています。更にカナダでは不動産業(住宅、建設、売買)が、資源と製造業に続くビッグスリー経済として知られています。不動産に於いては、今後の人口増加により更なる成長が見込まれています。

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【起業家に有利なバンクーバー経済環境】

また、バンクーバーのビジネス界は小規模事業者が多く、総企業数の73%程は従業員5人以下の企業です。これはバンクーバーが本社都市ではない事や、起業がしやすい環境が後押ししています。例えば、企業設立は同日可能で、金額も20万円ほどで可能です。また、BC州登録小規模会社であれば、州税率も2%(通常は12%)に減税され、15%の国税と合計で17%になります。また、カナダではキャピタルと運用利益と損失が相殺出来る仕組みになっています。(アメリカの場合にはキャピタルゲインはキャピタルロスでしか相殺出来ません)また損失も過去3年間と将来的には20年間の利益に対して相殺が可能な為、ベンチャー起業にはとても有利になります。

相続税や贈与税も、生前の資産移行を含め、ありません。ただ、資産が移行する時点で、現在価値化され、それに対して税金がかかる仕組みになっています。よって、株式などは未売買状況で相続が可能ですが、税金的には移行時の市場価格で課税(15%)される仕組みです。また、これら課税は被相続人(あげる方)に課税される様になっていますので、被相続人の税金対策にも使えます。

カナダは日本と租税条約を結んでいますので、お互いの税申告により、ダブルタックスを防げる仕組みになっています。ただ、カナダでの利益を日本へ還金すると25%の利益は源泉徴収対象になり、約18ヶ月保留され、その後租税条約に則った金額が差し引かれ(概ね5〜15%)、日本の口座に保留期間の利子と共にカナダ国税局から直接振り込まれます。(カナダ会計士MNP,LLP、2024年2月時点)よって、カナダへの投資では、単発投資の魅力を低減する代わりに、現地企業を設立して国内に資金を保留しておく長期戦略が一番メリットのある方法になり、カナダの銀行カードは世界中でお金が引き出せる仕組みになっています。

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ブログアーカイブより: 第43話「BC州の事業税率について」

【継続的な人口の流入による経済活動】

ユダヤの教えでは、ビジネスは1)女性をターゲットにしたもの、2)口に入れるものを営むべきと言われますが、バンクーバーの場合には人口増加に直結したビジネスを営むのが今後の繁栄方法だと思っています。

すでに他のブログでもお話しした通り、BC州は年率1.25〜1.50%の人口増加に伴い成長をし続けており、この数字はここ数十年変わる事なく継続しています。今後は移民人口の職種や出身国の変化は伴うも、基本的な移民に対してのオープンポリシーはカナダという国が移民に頼った経済成長政策を継続する限り変化しないとみています。

Statista: Number of immigrants in Canada from 2000 to 2023

よって、今後も継続して日々の生活に影響を及ぼす、住宅(不動産、住宅周辺)、商業(衣食娯楽)、教育(学問、文化維持)は特に流行るものとみています。特に近い将来過半数の人口が非白人になるバンクーバーでは、各文化の維持や関連事業が今後さらに増すとみており、小規模であっても「XXタウン」などという各人種地域の維持と拡張は新移民にとってカナダに於ける生活基盤構築の基になり、今後さらなる細分化が進むと予測します。しかし、世代がかさむ事で、全体的に「カナダ化」が進み、長期的には祖国ベースの地域は薄れていくと見ています。

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カナダは面白い国で、「カナダ」という特徴は当初から存在しません。昔はイギリス系の要素が国民性に強く出ていましたが(でも同時にフランス系要素も地域的に大きく存在)、ここ数年ではアジア化が進み、特に食文化面ではアジア(特に日本や中国系)の要素が表に出てきています。またBC州ではインド系の文化浸透もあり、近年のロシア系住民の移住も明らかな影響を及ぼしています。以前の州民アンケートで「カナダ人とは?」との調査に、「すべての異なる要素を取り入れられる国民」という返答が出ていたのを今でも鮮明に覚えています。(VancouverSun紙

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