今回は不動産投資を運営していく上で、必須な業者との関わり方について話したいと思います。今回のブログの内容は不動産だけに特化する内容ではないと思うので、皆さんの日々の生活の中のヒントになれば嬉しく思います。
よく間違えやすいのは、業者であれば、その「業」はなんでもこなせるのが当たり前と思い込み、その「業」関連全ての問題解決を持ち合わせていると期待を抱く事だと思います。例えば水道屋だと、水関係については熟知していて「全て経験済み」だと思われやすい所だと思います。でも、実際は水道屋でも水関係全てを知っている訳ではありません。なので、各業者の専門性を学ぶ事、そしてその業者の専門性が投資家の求めている「業」なのかを見分ける事だと思います。
でも、通常の投資家はそこまで調べる事なく、発注してしまいます。よって、仕事が雑だったり、高額請求されたり、一回で仕事が終わらなかったりしてしまいます。
では、どの様に自分の求めている業者、仕事内容で信頼できる業者、そして人間として信頼できる。。。チームになってくれる業者を探すのか?やはりそれは1)事前調査、2)自分が求めている事を明確にする、3)自分から相手を求める(知ろうとする)だと思います。
1)事前調査
事前調査はどの業者を雇うにしても必須作業です。調べずに人からの勧めや電話帳からの抜き出しで決断してしまう物件所有者は多いです。ネットでのレビューを見る事も可能ですし、所要時間は最小限で済みます。弊社の場合には、ゼネコンを中心としてチームを組んでいますので、下請けを選ぶのはゼネコンに任せていますが、ゼネコンを探し当てるには、時間もかかり相当な事前調査や同業者への聞き込みをしました。その上で、責任者候補との接見も数回しました。自分たちが求める仕事スタイルであるか?、人間性はどうか?、弊社物件を任せられるのか?など、短時間に理解して納得するのは大作業です。そして、担当者の現場を見せてもらう事も業者を選ぶ上ではとても重要なプロセスです。整理整頓から、仕事の取り組み方や仕上げなど「一見は百聞にしかず」です。この様に業者選びは膨大な時間がかかります。そしてその中で、自分が納得いくまで調べて聞く事がプロジェクト成功の第一歩だと思います。
2)自分が求めている事を明確にする
次に(もしくは同時進行で)自分が求めている作業内容を明確にする事はプロジェクト成功のためにも必須です。上記にも話した様に、このプロセスを通じた話し合いで各業者の強弱が理解出来、正しい業者を見つけたかが確認出来ます。これは当たり前の作業に聞こえますが、実際業者との話し合いになると、「あなた決めて」と言って業者に丸投げしてしまう投資家や物件所有者はカナダでも多いのが現状です。また、上記の事前調査や質問をしない事で、予算が全く見合わず、コストオーバーランによるプロジェクト失敗も頻繁に聞きます。所有者としてのプロジェクトの「所有意識の欠如」は重大なミスで大掛かりな失敗に繋がります。コスト面からも、そしてプロジェクト成功の為にも、物件所有者が自分の考えを持って、業者と共通意識を持つ事はバランス良い思い通りのプロジェクト遂行の為にも重要です。
3)自分から相手を求める(知ろうとする)
上記2点はどちらかと言うと、業者を探すプロセスになります。しかし、本当に重要なのは業者を決定した後でどうやって業者と付き合うかが、弊社の中では一番重要なポイントだと思っています。それは業者に丸投げするのではなく、頻繁(弊社では最低でも2〜3日おき)に現場へ足を運ぶこと。責任者と時間を費やして、お互いの考え方や仕事に対してのマクロ的なアプローチの理解と共感を得ること。そして業者(ゼネコン)が不明な点があれば、自分達で対応してしまうのでなく、プロジェクトと物件所有者でもある我々に即連絡してこれる環境をつくりあげる事だと思っています。結局はお互いを知り合う、知り合おうとする事です。
弊社の場合には同じ市場内のプロジェクトの場合には、業者を変更しません。同じ業者と働くことで、同じ目標に向かったチームを作り上げる役目を果たしています。もちろん金銭の癒着や責任の所在が曖昧になりがちな事も理解しています。ですから、余計にプロジェクトを「所有」し、自らが「責任」を持つ心掛けが必須になります。
これは弊社の業者との付き合い方ですが、業者に限らず弊社では社員との関わりも人間関係を重要視したものを強調しています。仕事は教えられます。しかし人間性は教えられないと思っているからです。
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