今回からは「投資事業」について私の経験や想いをシェアし、投資について考える機会を設けたいと思います。
投資の本質ってなに?投資をする目的ってなに?
投資と聞くと、異質で遠い存在に思う方が多いと思います。投資に関しては、商品が複雑なあまり理解することが難しく、リスクを伴うことから、詐欺に遭ったり、大切に貯めたお金が取られてしまうのではないかと思う方も多いと思います。確かに、投資にはリスクが伴います。投資家自身も投資商品に対する知識が必要です。投資とは博打の様に大金を叩いて、一攫千金を狙うものではありません。もちろんベンチャーキャピタルの様な、数百パーセントの利益をもたらす商品もありますが、従来の投資とは、商品に対する知識を得て、リスクを理解した上で、計画性を持って、眠っている金銭を運用して増やす事です。そのため、自分自身がどれほどのリスクを許容出来るかを事前に知っておく事が大切です。
投資商品はたくさんありすぎて複雑でよく分からない。。。
ご存知の様に、投資商品にはたくさんの種類があり、金融業界の経験豊かな投資家でさえも全てを把握する事は不可能です。一般的に知られているのは債券(国債、社債)、株(企業、資源、不動産など)、外貨為替などがあります。不動産の中には、REIT(不動産投資信託)の様に束になった物件の所有権株を売買するものもあれば、組合レベルで私募(非公開、よって売買不可)な商品も多く使われています。しかし、これら組合は特定された投資家相手の商品なので、一般的なルートでは情報が回りません。
組合では一般的に、数人の投資家(友人や他人でも限られた人たち)がお金を出し合って、それぞれの目的の為に物件を購入します。非公開なので、途中で抜けるには代わりの投資家を見つけなければならず、投資家が組合の条件に合うかどうかも問われます。組合とはリスクを投資家間で分散する代わりに、通常以上の利益を得るスキームです。
ブログアーカイブより:北米不動産に投資する理由
どうやって自分に合った投資商品を見つけるの?
最近では、色々な雑誌やインターネットでの商品紹介も多く出回っているので、情報を収集するのはさほど難しくないと思います。それ以上に大切な事は、冒頭でも書きましたが、自分自身のリスク許容レベルを把握する事です。債権は投資の中でもリスクが少なく、安心できる商品とされています。特に国債には、他の商品のベンチマークとして引用されるぐらいの安全性があります。安全であるという事は、変動もなく、利益も限られたものになることを意味します。また、日本の投資家の間では継続した配当が必須条件の様になっている一方、上の私募組合などでは売却またはプロジェクト完成まで無配当なものも多く提供されています。これらの場合には、リスクも上がりますが、同時に優先配当として「毎年貯蓄される配当」があり、配当時にはまずこの優先配当(年数×優先配当率)が支払われ、残りの利益を契約通りに配当する事になります。
現在(2023年11月時点)の高金利環境では、携わる物件の需要度にもよりますが、インダストリアルや住宅不動産私募ファンドでは最低でも8〜10%もしくは12%ぐらいの優先配当率がないと金銭が集まらないと考えられます。ただ、以前のブログでもお話ししたことがありますが、住宅プロジェクトで年率20%以上の投資リターン率を生み出せられれば、優先配当後の配当も十分見込める計算になります。
投資に興味を持ったきっかけ、どうやってスタートしたか
私自身の投資との最初の出会いは、高校生の時でした。授業の一環で与えられた「架空マネー」でポートフォリオを構築し、運用したのが初めてです。企業調査を行なっても内情が見えない環境に納得がいかなかったことを覚えています。
結果、不動産事業以外には携わった事がないので、株や債権への理解は疎く、限られた経験では悉く損益を計上してしまいました。ベンチャーキャピタル(VC)にも出資しましたが、VCの成功率は10案件に一つともいいます。当たれば、数百倍の利益が出ますが、通常はお金を捨てる様なものです。30年ほど前にニューヨークの投資銀行のVCファンドに参加した際、某英国国鉄の私有化において900%と言う数字を見た事がありますが、この様な数字はその時限りです。
株投資やVCファンドから学んだこと
株などに関しては、スポンサー企業の業績や財務状況を継続的に勉強した上で投資判断を行いますが、私自身、そこまで誰かのものを調べたりする忍耐力や意欲が備わっていないようです。逆に、不動産開発事業の様に全てのプロセスに関わり、自らが納得するプロジェクトだけに集中する事で多大な成功を得る方が、自己責任で流れが見えるので性に合っているのだと思います。現在携わっている住宅開発では、2年間で約70%の利益を予測しており、今までの商業改築物件においても100%を超える利益を獲得しました。
進行中のニュープロジェクト: 2995 Adanac Street
もちろん、高利益率には高いリスクが伴うと言う事ですが、同時に、商品リスクと利益率は比例関係にあるべきです。したがって、個人的には、国内ファンドなどで投資家が数パーセントしか利益率を出すことができない海外不動産投資商品については、見えないリスクが高すぎると思います。
KM Pacificグループ代表取締役社長
枡田 耕治
YouTube: KM Pacificオフィシャル
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