ここまでいろいろと投資について書いてきました。ここでKMPIのケースを使って、今までお話しした事を当てはめてみましょう。
【KMPIの投資目的】
我々の投資目的は、「購入者に感動を与え、誇りに思える新居を提供する」です。この目的を達成する事で、予測分析(Proforma)で出した70%の利益が達成可能になります。また、それだけではなく、我々の考え方には「感謝」と「共感」があるので、関係者全員がWin-Win(「利益」を分かち合う事)な関係にあることが絶対です。例えば、購入者にとっては納得のいく新居の取得であり、業者であれば、働いてくれる職人さんやその家族が安心して誇りに思える仕事場を提供する事です。この場合は、現場の安全とスケジュールに沿った仕事の提供です。毎日職人が無事に帰ること、そして彼らの家族が誇りに思える職人の仕事の提供が施工主の責任だと思っています。その一環として我々は家族の現場訪問日などを設け、一貫した価値観の提供を心掛けています。
このWin-Winコンセプトの中には、金銭的「儲け」も含まれますが、上記以外に投資先地域の利益も含まれています。例えば、704 Alexander プロジェクトでは、殺風景で人通りが少ない工業地域に新古ロフトオフィスを開設した事で地域が和らぎ、人々の往来が増えました。
プロジェクト: 704 Alexander Street
【投資期間】
プロジェクトベースでは2年ほどになりますが、我々はあえて10年を一区切りとして見ています。これは各プロジェクトへの利益関心が低いという事ではなく、以前お話しした様に、単体のプロジェクトベースでパフォーマンスを見てしまうと「切った、張った」が強調されてしまうため、この考え方を排除する目的を含んでいます。よって、各プロジェクトでは各経済状況の中で最善を尽くして、目的や価値観から最高のパフォーマンスを成し遂げるよう心がける一方で、会社としては長期繁栄を判断基準としています。
この期間により、各プロジェクト単体での考え方と比べて、全体的な流れ(数)やプロジェクトのバランス(一軒家やマンションに商業など)にも配慮する事が可能になり、常に全体の勢いが把握できるようになると考えています。
プロジェクト:1270 Frances Street
【投資意義(理由)】
海外を事業拠点とする我々が目指すのは、日本の投資能力を海外にアピールする事であり、完成物件の質の高さや考え抜かれた商品の提供です。日本人の消費者(エンドユーザー)を中心とした利他的考え方を実践することで、スモールスケールながらも世界での日本人のアピールにつながればと思っています。
この根拠には、今後世界の「人種」や「国民」が「地球人」という一つの括りにまとめられていく中で、日本の質や要素が地球人の素質に少しでも残るよう貢献したいという考えがあります。加えて、このカナダに今後もやってくる若人の船頭役として、過ごしやすい環境を作りたいという切なる願いがあります。
プロジェクト:2995 Adanac Street
もちろん、スケールからの影響力に関する問題も存在します。だからこそ我々は投資という各事業体に留まらず、投資システムを構築する事で日本からアウトバウンドの投資斡旋を行い、国内投資家の資産向上に貢献していきたいと思っています。これを遂行するにはまだもう少し時間を要しますので、また近くなったらお話しする事にします。
KM Pacificグループ代表取締役社長
枡田 耕治
YouTube: KM Pacificオフィシャル
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