嬉しい事に今回のブログで100話を達成しました。読者の皆様に深く感謝をお伝えしたいと思います。有難う御座います。今後も読者の皆さんが読みたい、少しでも皆さんの為に新たな考え方やツールとしてお役に立てる情報やアイディアをこのブログを経由して提供していきたいと思っていますので、宜しくお願い致します。今までは不動産投資の戦略をお話ししましたが、今回は100話目という事で、KM Pacific Investments社の想いと方向性をお話しして、新たな門出を築いていきたいと考えています。
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1)不動産業の方向性
弊社は今後も「分からない事には手を出さない」をモットーに不動産やそれに関連した業務、及び家業を活かした事業に引き続き集中して行こうと思っています。不動産ではデベロッパーとして不動産の所有と資産価値の向上に焦点をおくと同時に、不動産をサービス業として位置付けた業務展開を考えています。ですが、REITの様に所有権を小口化した金融商品は可能ですが、不動産という物理的資産そのものをサービス事業化するのは困難だと思っています。よって、これを用いた(若しくは付随した)サービス事業化を今は考えています。簡単な所ではアセットマネージメント業務やノウハウを用いた管理業務も可能ですが、我々は不動産の使い方を応用したサービスを考えています。
例えば、サービスオフィスをSOHOなどに特化したものが一つです。日本ではリモートワークが精神的負担と複数のメディアで書かれていますが、ワークライフバランスを考え直す事で、在宅ほど楽で生産性の高い生活スタイルはないと思います。お子さんのいらっしゃるご家庭でも、我が家同様、日中は家がプライベートオフィスに変化します。学校が始まれば特にそうです。私の場合も、早朝や子供が寝静まった後の時間が貴重になっています。SOHOでは在宅(小スペース)がベースになりますが、書類だけは積り続けます。電子化なども推奨されていますが、今まだハードで保管しておかなくてはいけない物も多くあります。
また、COVID-19(コロナ)により、小企業でもリモートが進むとオフィスは要らないが、一時的に集まる仕事場が欲しいという企業は日本でも多くあると思います。弊社も全く同じ状況です。リモート化が安定してからは、オフィスを持ち続けるのが経済的にも合わないし、納得行かないのが現状です。よって、書類管理をベースとしたSOHO向けのサービスに会合スペースを付け足すなどは面白いと思います。もちろん、ブルーオーシャンを望むのであれば、価格は現在の家賃体系を壊す様なものでなければ、魅力はないと思います。このケースは一例にしか及びませんが、弊社としては「自分たちが欲しい」、「あったらいいな」を具体化して今後もアイディア提供者として活動していく予定です。このSOHOケースについて具体的案を検討したい方は是非ご連絡下さい。コンセプトは考えてあるので!(笑)
2)家業への貢献
第二のポイントの家業という観点では、「人材」と「継続」をキーワードとしてこれからも活動していきます。これは弊社の家業継続という事のみならず、関わらせて頂く他の家業の皆様との関係上でもキーコンセプトとしています。具体的に言えば、世界のフロントラインで通用するリーダーの育成です。この場合にも「フロントライン」には色々な意味や場面を含めると思います。国家のリーダーから大企業のリーダー、そして弊社のような小企業のリーダーと色々な状況があると思っています。我々は一事業体ですので、我々が熟知して特化できるのはこの分野だけです。しかし、その中でも現地で活きた経験をもとにしていますので、それなりの貢献は可能と考えています。
特に考えるのは、人材の「輸出」と「逆輸入」で日本を活性化する事です。例えば弊社を使った就業経験を培い、その経験を日本へ「逆輸入」する事です。考えや社会を理解する為には、就業のみならず、他国文化の理解が必須だと私は考えます。よって、大学や社会人レベルの短期留学から得る現地社会経験以上の文化や思考回路の理解は、今後の日本の本当の意味での国際化には貴重な資産だと思っています。しかし、これはここに書くほどに簡単に習得出来るものではありません。居住期間が長くなればなる程、各国の国民性だけでなく、各人種(バックグランドを含めた)の違いや、人間の違いも明らかになってきます。この辺への理解が出来てこそ(この様な環境で揉まれるからこそ)、全体を見渡す能力がつき、違いが理解出来、対応策を練り上げられる様になると思います。これは政治的外交官だけに必要なスキルではなく、現地企業職員との付き合いなどでも学習必須項目です。この様な特有な「スキル」を提供する事が出来るのも、弊社の様に海外に一世代以上前から活動している人間の責任と心がけています。
日本国内の家業に対して継承や継続とリスクヘッジを兼ねた事業拡張という面でも、日本の市場に拘らないマインドとプラニングが必要だと思っています。私の中では、「日本国内事業主」でいる事が重要なのか、「日本との関わりを継続」する事が重要なのかという家業の優先順位の選定によって、各家業の活動方法も変わってくると思っています。例えば、枡田の家業は神奈川県の横浜で創設されましたが、その後本社が海外に出て、日本にある本社は子会社化されました。そして、私はいま日本への「再上陸」を検討しています。この様な展開のお手伝いをすることも先に海外に出た邦人企業の役割ではないかと考えています。そして、同じ様な考えと価値観を持つ方々との交流は、家業という事業上の相乗効果のみならず、家族レベルでの交流が人間性を更に豊かにし、各家族をより賢くすると私は考えています。
同時に、個人的にも私の下の娘はカナダで生まれ育っています。家庭では日本環境を重視し、日本での体験入学などを継続していても、日常入ってくるのは西洋文化です。もちろん私の考え方も一般的な日本人とは異なっているかもしれませんが、この様な状況で次世代の娘にどの様に「日本人」というアイデンティティーを維持してもらい、今後も世界で活動する邦人家業という位置づけをどの様に継続するかは、弊社及び個人的問題としても大きくのしかかっています。環境の違いなどから「完全な日本人」を維持するのは不可能だと思います。しかし、以前のブログでニューヨークのイタリア人家族のお話をした様に、また私の三・四世代目の日系アメリカ・カナダ人にも共通する様に、自分のルーツや価値観を西洋社会の中にいても継続する事は大いに可能であり、必須だと私は考えています。ですから、私はアメリカ社会はカレーだと以前申し上げたのです。
この様な問題は海外一世代目ではあまり問題になりません。しかし、長期家業の繁栄を考えれば、家族内で海外移住組が出てきてもおかしな事ではありません。そしてその際の対応方法や考え方などに対してもお役に立てれば、これ以上嬉しい事はありません。
3)最後に
KM Pacific Investments Inc.は設立まだ10年の会社です。家業として100代達成の為に今後も「感謝」と「共存」を価値観の軸として事業展開を行っていこうと考えています。今後も分からない分野には手を出す事なく、人材を弊社の最大の資産としてチームワークを組みながら、不動産に精通したアイディア屋として市場の先を見据えた現地密着型邦人企業として活動していきます。
これからも宜しくお願い致します。
KM Pacific Investments Inc.代表
枡田 耕治
YouTube: KM Pacificオフィシャル
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