2024年明けましておめでとうございます。
皆様にとって一層の幸せと共に、グローバル社会における日本の立場が明確になり、更なる世界へ視野が広がる一年になる事を切願しております。
2024年カナダ経済予測
2023年の間に一気に上がった金利もピークを迎え、2024年は米FRBの金利の頭打ち発表を皮切りに、カナダの中央銀行も金利上昇を控える動きに入ると思われます。
ただカナダのファンダメンタルは未だ強く、特にカナダGDPの14%を誇るBC州経済は(オンタリオ州37%、ケベック州19%、アルバーター州16%)、不動産・建築業、専門職・サイエンス・技術系職で州GDPの36.5%を占めており、これに情報業界を含めると更に4%上昇します。また、2018年からの、この3業界合計成長率は約18.9%に達し、今後もこのセグメントが大きな牽引役として活躍していくと思われます。(IBIS World統計) 2023年の経済不況時もBC州に対する大きな影響はなく、1.2%の年間成長率が予測されます。(BC統計局)
金利低下はまだ先
また、カナダ中央銀行は、BC州とオンタリオ州(トロント所在州)の住宅業界の変動を、経済動向要素として常に注目している為、現在のBC州における売出し物件数の低下に伴った価格の上昇は金利低下要素には有効的ではありません。よって、カナダの金利政策については、この2024年第1四半期の経済動向によって、頭打ちになるかどうかが決まると思われます。もし0.25%ほどの上昇がもう一回あったとしても、その後の金利上昇はなく、安定期に入るものと思われます。ただ、コンサバな加中央銀行ですので、金利の降下開始は早くともQ2終わりからQ3になり、そして、降下ペースも大きな動きなく、少しずつ25年Q1終わりにかけて下がって行くと予測されます。
為替面においても、引き続き対米ドルで7割掛け状態が継続すると思われます。ただ、米不動産(特にオフィス)が継続して経済回復に貢献せず、一般経済も数値的には回復の兆しを見せると予想される一方で、消費者への精神的なネガティブ・インパクトは継続すると思われます。よって、地方都市の回復は今後も難航すると見ています。また、これら状況により、為替もカナダ優勢な状況に多少は戻る可能性があると予測しています。
2024年の抱負
我々のブログでは、これからもカナダの生の投資情報を発信していく所存です。日本にはなかなか入って来ない情報や現状などをお伝えさせていただくことで、皆さんの今後の資産運用や投資判断の一助になれば幸いです。
2024年の上半期における次の物件購入について、現在検討中です。これは、現地の投資家との初の実質的な組合投資になる予定です。このチャンスを活かし、バンクーバー市内でも複数の地区においてプロジェクトを遂行していきます。バンクーバー市場といっても、富裕層地区であるバンクーバー西地区から、現在手掛けているようなMultiplex向け東バンクーバー地区など、様々な顔がこの市場には混在しています。そのため、各地域の需要に沿った物件を揃えなければ、投資としての成功にかげりが出て、投資ROIの低下を引き起こす結果となるでしょう。
進行中のニュープロジェクト: 2995 Adanac Street
2024年Q3末にはAdanacプロジェクトの建築が着工予定です。現在はデザインを詰めている段階であり、今後は内装を完成させ、各業者の見積もりを選択して行くことになります。夏後半には建築許可書が発行され、建築着工に入ります。建築期間は12ヶ月を予定しており、2025年の秋までには、このプロジェクトも完了する予定です。既に申し上げた通り、2024年後半期の金利値下げ開始により、販売開始時期は購入者意欲の上昇時期と重なると見込んでいます。
最後に、家業支援について、これから家業エイドというグループの中で、「座(ゼミ)」を担当する事になりました。参加者の方々といろいろな家業継承、主にその問題点や心配事について対談していく予定です。
2024年も更に面白く、ワクワクする一年になると感じています。世界経済の影響を避ける事が出来なくなった今、日本国外から見た情報を今後も発信していきます。
KM Pacificグループ代表取締役社長
枡田 耕治
YouTube: KM Pacificオフィシャル
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