このブログでは具体的な弊社の投資分析用の数字を用いて、バンクーバーの状況を説明していきます。なお、今回の数字は全て私が許可した分析指標ですが、これらは建設前のハイレベル価格であるという事をご理解ください。

MULTIPLEX建築のコスト分析

Duplexのみの再開発ではプロジェクト全体の利益率もさほどでない状況ですが、この3軒目の建設により、2年間のプロジェクトの利益率は90%代まで上昇する見込みです。

Yr 1
Acquisition Value $1,600,000
DD $2,550
Closing  $10,000
Purchase Financing Rate (55.00%) -$891,303
Bank Fee $15,000
Acquisition Interest $97,087
Architect $14,864
Interior Design $15,625
Structural Engineer $4,400
Surveyor $2,000
Permit $60,000
Property Tax $6,000
Insurance $2,000
Total $938,224
Yr 2
Development Cost $1,035,000
Contingency $124,200
GC Fee $182,574
3rd Unit Levy $5,000
DCL $6,000
Power Upgrade $10,000
Mortgage – Construction -$1,181,730
Mortgage – Acquisition -$1,302,840
Acquisition Interest $95,655
Construction Interest $88,062
Returning CIBC Loan $794,215
Brokerage Commission
Property Tax $5,739
Insurance $1,913
Total -$136,211
Yr 1 – Yr 2 $802,012

上記は弊社が実際に使っているプロフォーマの一部を抜粋したものです(CND1=JPY108)。2年目のコストがマイナスなのは、建築融資で1年目に自己負担した項目が銀行融資で補われる為にこの様な結果になっています。今まで住宅融資を取り付けた事がなく、優遇条件の融資が獲得出来なかった為、今回の購入は1年間の購入融資を受け、2年目の建築時には別の銀行から建築融資を含めたものを借り入れる予定です。購入ローンはLTV55%で住宅本来の80%を大幅に下回るカバー率になってしまいました。しかし、金利は最近の高騰前に固定しましたので、現在の約8%ではなく、6%に収まりました。

また、今回は初回であり、建築基準法が改訂中という事もあり、建築家や建造物を一軒家からDuplexに変更した事で、百万円相当の余計な費用がかかってしまいました。

MULTIPLEX建築の利益分析

こちらが物件の具体的なサイズとプロジェクト利益です。FSR(Floor Site Ratio)とは建ぺい率になります。この時点での販売価格はSuite(母屋)で$1,250psf(一平方フィートあたり)、LNWH(3軒目の離れ家)で$1,000psfで計算しています。上記予算同様、これら数字はとてもコンサバに設定されています。竣工時の市場想定価格と見比べると、Suiteは$1,350psfぐらいで売れると思われ、約$300,000の利益増額に繋がり、利益率も約30%上昇する計算です。

また、以前にお話ししたように、分譲販売で宅地が共有資産として計上される事で、銀行側としても査定額にのり代がつき、購入意欲や購入提示価格にも膨らみが出るかもしれないと予測しています。

Sale
Sales Price $4,062,500
Yr 1 Cost $938,224
Yr 2 Cost ($136,211)
Acq Mortgage $1,302,840
Construction Mortgage $1,146,551
Bank Fee $0
Brokers Commission $68,731
Proceeds $742,365
ROIC 92.56%
Schedule with a 3rd Unit
Sales Size FSR Construction
Suite 1 $1,531,250 1,225 sf 35% $367,500
Suite 2 $1,531,250 1,225 sf 35% $367,500
BSMT $0
LNWH $1,000,000 1,000 sf 29% $300,000
Total $4,062,500 3,450 sf 100% $1,035,000

このシナリオで存在する懸念事項

弊社の中でも懸念事項はあり、その一つは、他プロジェクトが同時に販売され、販売価格の圧縮が起きてしまう事です。どのくらいの数で新規物件がほぼ同時に販売されるのかは予測不可能ですが、現在でも需要と供給には著しいギャップが存在するため、価格が崩れる事はさほどないと考えています。

KM Pacific Investment, Project,

進行中のニュープロジェクト: 2995 Adanac Street

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