前回は代表の枡田についての考えをお話しさせて頂きました。今回は弊社の主体事業である、不動産投資のベースとなる投資についてのお話ししたいと思います。不動産投資には2通りの基本戦略があります:1)売買活動から得るキャピタルゲイン戦略と、2)物件運用から得るインカムゲイン戦略があります。
1)キャピタルゲイン戦略
キャピタルゲイン戦略は、開発や改築をする事によって、物件に新たな価値を与え、その売却から得られる利益取得をさします。売却と言っても、その中には、i)物件改築や開発からくる物件自体の上昇価値と、ii)竣工後に賃貸する事で、さらなる物件価値上昇を現実化し売却する方法があります。もちろん、ii)の方が価値は上がりますが、賃貸の場合には特に時間がかかり、テナント工事などに更に費用が嵩むため、既存物件の場合や物件所有需要が高い場合には、時間をかけて利益を増やすより、即売を考えるのも投資出口案の一つになります。
2)インカムゲイン戦略
インカムゲイン戦略は、賃貸から得られる利益を投資リターンとして考える投資戦略です。対象物件は、新築物件の賃貸、もしくは既存物件の賃貸です。どちらの場合にも、テナント獲得の為にテナント工事の一部を負担する場合があります。この負担割合はその時の市場状況に左右され、借り手市場の場合には、テナント工事費負担率も上がり、その他にもフリーレントや他のコンセッション(駐車場代の負担や共益費の値下げなど)が発生する事もあります。
では、これだけのフロント費用が発生するのに、どうしてインカムゲイン・アプローチを選ぶかという疑問が出てくるかも知れません。それは不動産の数量には限りがあり、それらの価値は、需要・供給と「お金の時間」の原理から、時間をかければ上昇すると考えられているからです。もちろんその上昇率には差があり、市場によって異なります。
そこで問題になるのが、不動産投資をする本当の目的です。現金を比較的短時間で求めるのか、それとも資産の構築や分散の為なのか。現金の場合には、売却をできるだけ頻繁に多くする事です。資産構築の為には、時間をかけて購入を続け、資産価値の上昇と共にレバレッジ(融資)をかけて、ポートフォリオを増やしていくというのが典型的な方法です。
では、弊社ではどう考えているのか?弊社は不動産投資事業者ですので、後者の物件所有からくるポートフォリオの拡張が目的です。しかし、弊社がメインとしているバンクーバー市場は物件価格の著しい上昇と私の独立が近年である為、現在はキャピタルゲイン戦略とインカム戦略を活用して、ポートフォリオを増やしています。現在は自社資本と投資家からの資金で、物件のリポジションニングを中心とした戦略を投入しています。弊社の場合、運用では約8%の運用利益をあげており、売却の場合には年率約40%強程で運用しています。しかし、現状の著しい地価上昇を加味した既存物件の投資運用試算では約4%、売買からの利益率は年約20%としています。
では、次回のブログでは不動産投資について具体的にどのように考えているかをお話しします。
今週も皆さんにとって遣り甲斐があり、感謝する事が詰められた一週間でありますように!!
KM Pacific Investments Inc.代表
枡田 耕治
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