今週も引き続き私が個人的に魅力に思う人材像(よって一緒に働きたい人)についてお話ししたいと思います。今週は次の3点についてお話ししたいと思います:1)人の苦しみがわかる人、2)全体の利益を考えられる人、3)他人の立場で物事を測れる人。自分の原稿用ノートを見ても、チーム、共感や共存という括りの言葉が目立ちます。結局、人間は何事も一人で行う事はできない。だからこそチームやそれぞれの人たちとの共存や共感が必要だと思います。そしてその為には、自分だけでなく、周りの人たちの視点で物事を見るキャパシティーが必要になると思います。では、今週の私の考えをシェアさせて下さい。
1)人の苦しみが分かる人
人の苦しみが分かる人と一言で言っても、それぞれの経験は幅広く簡単に理解する事は可能ではないかもしれません。しかし、理解しようとする心構え、そして自分も苦しかった経験をして相手の気持ちが理解出来る柔軟性はとても大切だと思います。なので、ここでは苦しみが分かる人=挫折歴がある人という括りでお考え頂きたいと思います。もちろん、生きている中で失敗したことがない人はいないと思います。しかし、そこからの経験を常に心に持ち、自分が生きていく上での参考書にしている人は多くいないかもしれません。でもいつまでも自分の経験を「所有(学んでその先の人生向上の材料とする)」することで、他人の苦労が他人事にならず、自分も経験者として人へ優しく対応出来る様になると思います。そしてそこから共感と一体感が生まれ、同じゴールへ一緒に進もうとするチームワークが芽生えてくると思います。
そしてもう一つ大切な事は、挫折経験がある人は、その経験自体を学んでどうやって2度と繰り返さないかを考え様になると思います。リスクヘッジ能力です。もちろん、一つの経験に対してのリスクヘッジが出来ていたとしても、それが人生全域に対してのリスクヘッジに繋がらないかもしれません。でもこれは経験を「所有」していれば、自分の弱さと失敗要因(傾向)を明らかにする事ができ、一般的な原因が明らかに出来ると私は思います。例えば、私の場合だと、詰めが甘いとでも言う様な、状況に盲目になり突進する傾向です。ですから、遂行の前には、わざと最終判断を遅らせ、考えられる全ての方面から確認する事を業務に組み込む様にしています。もちろん、挫折したからこそ、その分取り返したい気持ちが出て、さらにガムシャラに努力する人もいます。私もそうでした。しかし、挫折する事により、夢中に取り組むだけではもう達成出来ないことにも気付いており、上のリスクヘッジも考えられるキャパが備っていると思います。そして挫折は人間を打たれ強くし、芯が備わると思います。
2)全体の利益を考えられる人
全体の利益で考えられるという事は、チームプレーヤーとして活躍できることを表していると思います。挫折の経験からも習得出来ますが、単独プレーは間違いを犯しやすく周りの抑制と均衡に頼る必要が出てきます。そうなると、ギブアンドテイク感が生まれてきて(必要になってきて)、自分だけではなく、チーム全体の利益向上が必要になってきます。私も10年間一人で仕事をして来て自覚していますが、単独作業ほど効率が悪く生産性の低いものはありません。また、共感や助け合いの精神が欠損していると、社内でもチーム同士の競争や情報のシェアリング(共有)にも障害が出てきかねません。この様な社内競争などの原因は、会社の価値観やビジョンの共有と徹底さが注目されますが、最終的には各々の仕事に対しての習慣となって、全体の利益よりも自分の利益を求める事が優先されて来てしまうと思います。
企業によっては、部署内の競争は利益向上の為に促進されている場合もあるかもしれません。ただ、我々の様な小さな会社ではチームワークは必須で、この先新たなメンバーを迎え入れたとしても、それぞれのメンバーに課される仕事の量と責任は多くなります。よって、情報の共有やチームとして切磋琢磨は必須になり、全体の利益を考える力がある事で、お互いを助け合い、少数の人材で複数のプロジェクトを同時に遂行し、成功をもたらす事が可能になっています。
3)他人の立場で物事を測れる人
私の価値観の中でもう一つ大事な事は、自分の尺だけでなく、他人の視点で物事を測れる力です。この点も今週すでにお話しして来た点に関連しますが、個々ではなくお互いやグループ全体を通して理解する事がWin-Winな人間関係を構築する鍵だと思っています。そしてこの力が各自の団結力を向上させ、チームワークと事業の成功へ導いてくれると私は確信しています。弊社は小さな会社だからこそ、各自の役割や責任が一般企業より大きく、そして私からや同僚からの信頼もその分大きくなります。だからこそ、余計に各自だけの尺ではなく、他人の尺でもの事を見る力、理解する力が必須になります。
また、自分以外の立場から物事を見られる事により、自分のSWOT(強み、弱み、機会と危機)を確認する事が出来、己のさらなる理解につながるだけでなく、会社における自分の貢献価値を見極められる様になると思います。そこから各自の強みがさらに強くなり、その分野でのGo To(弊社内の専門家)になって貰えます。我々は小さい分、各自が持つ特技が重なる様な重複して採用する余裕は持っていませんし、この様な採用は人材の的確な配置に反すると思っていますので、各自自分たちの貢献を最大化する事を私は常に望んでいます。社内の専門家になる事で、欠かせない存在になる。プロだからこそ、各自のコスパが100%を超え、各プロジェクトの成功が企業業績の向上へつながり、最終的には各自の給料などに反映出来ると思っています。結果、Win-Winな関係がさらに深まると私は考えます。
私はこの様に小さな企業でも適材適所で大きな功績を作り上げ、社員と一緒に育つ環境を作り上げる事が可能だと心底思っています。今後更なるプロジェクトを手掛けていく上で、最小人数で業績を積み上げていく方針です。
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KM Pacific Investments Inc.代表
枡田 耕治
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