こんにちは。
KM Pacific Investments Inc.のTakaです。
バンクーバーは4月の半ばだというのになんと雪が降りました。バンクーバーの桜の開花は日本の都心部よりも早かったのに、それでも雪が降りました。朝は非常に冷えて日中は暖かくなるので着るものにも困ります。もしかしたら今年は春物コートを着る機会はなく、そのまま夏になってしまうのではないかと思い始めているところです。
さて、前回の更新から随分と時間が経ってしまいましたが、この2〜3ヶ月の間に会社ではいろんなことがありました。まず一番大きな変化として、チームとして一緒に働いてくれる仲間が2人増えました!
1人は海外の方、1人は日本人の方です。それぞれが違うバックグラウンドを持ち、社内平均年齢も少し若くなりました。違う年代や文化の人たちと働くのはとても楽しくて、考え方の違い、あるいは考えるプロセスの違いがとても面白いです。あとはパソコンやSNSにも強いので、頼もしいものです。
私としては、今回人生で初めて採用担当をさせていただきました。お世辞ではなく、本当に経歴や経験豊富な方がたくさん応募してくださり、自分よりも何かしら優れている人たちばかりで、途中自尊心の低さゆえに私の心が折れそうになりましたが(笑)、何とか責任持ってやり抜けたと思います。
会社の成長を考えたときにこんなポジションの人が欲しい、という大まかな人物像はあったわけですが、私としては「自分よりも遥かに優れた部分を持っている方」、そして何より「一緒に働いたら自分を成長させてくれて、なおかつ互いに能力を補い、伸ばしあって成長できそうな方」を選ばせていただきました。立場的には彼らを育てる側ではありますが、トレーニングを通して自分が育てられているなぁと日々実感しています。
あとは、今まで私が所属しているKM Pacific Investments Inc.という会社はカナダのバンクーバーを拠点に活動してきましたが、3月にはアメリカのシアトルにもオフィスを構え、アメリカ西海岸における不動産市場にも本格的に進出します。
また4月中には日本にも会社を設立し、そこではカナダとアメリカ西海岸(WA /ワシントン州、OR/オレゴン州、NV/ネバダ州、AR/アリゾナ州)を中心とした商業不動産改築プロジェクトの案件を、日本にお住まいの方にも提供していきます。日本にオフィスができてチームスタッフがそこに在籍することで、これまでリアルタイムで投資情報をお届けできなかった問題点が解消される予定です。
新メンバー、そして東京とシアトルでの会社設立など、2022年は私たちにとって過去10年の中で最も飛躍する年にします!
アメリカ・ワシントン州シアトルの不動産物件内覧
さて、アメリカの不動産市場にも進出すると申し上げましたが、私もプロジェクトマネージャーの商業物件内覧に同行しました。場所はアメリカ、ワシントン州にあるシアトルとタコマエリアです。その中の1つ、ペットホテルの内見が動画になっていますのでこちらに紹介させていただきます。
【今回の物件概要】
売り出し価格:非公開
所在地:シアトル、シアトル中心地から車で7〜8分
物件の種類:2階建て製造業兼倉庫物件
サイズ: 約750㎡
築年数:約42年
まず、周辺はいかにもインダストリアルエリアだなという感じで、人気はあまりなく夜も街灯はあまりなさそうでした。バンクーバーだとインダストリアルエリアには地ビールの工場兼バーがあり「隠れスポット」的な要素もありましたが、今回のエリアはそんな感じではありませんでした。
中に入ってみた
さて、実際に中に入ってみて1番に感じたのが「ニオイ」です。ペットホテルなので、わんちゃん・にゃんちゃんの匂いがあるのは当然なのですが、改築を目的とした投資の場合これは思った以上に厄介です。再開発の場合は建物ごと取り壊してしまえば良いのですが、軽度の改築の場合ですと躯体はもちろん壁等もそのまま残しておきます。このニオイが建物の壁や床に染み付いていた場合、表面を拭いたり上からペイントするだけではこの匂いが取れない場合もあり、例えば特殊な清掃や薬品を使って修繕しなくてはいけないとなると、リノベーションコストが余計にかかってきます。
このニオイという要素は情報誌やビデオから感じ取ることはできませんので、直接現地に赴けない海外投資家の方には盲点となりがちなリスクではないでしょうか?これがあるからこそ、ご自身で直接物件を見るか、本当に信頼できる方に行ってもらう必要があると思うのです。
また、築40年以上経過しているわりに、建物内部の壁や天井部分のひび割れなどは見当たりませんでしたが、1階の床部分が真っ直ぐでなかったり、裏口の床部分が破損していたりしました。これらはもちろんコスト上昇を誘発するリスクであることに違いはありません。
その他の問題点として、こちらは縦に細長い物件かつ、隣の物件との幅が狭いため自然光を取り入れるのが非常に難しいということが挙げられます。現在、向かって物件の左側はガレージスペース、右側は更地になっています。左側はガレージのためそもそも窓がつきませんし、右側に関しては一見開けたスペースのため窓をつければ良いじゃないかと思われるかもしれませんが、お隣との境界線を跨いでしまうため出窓は不可、窓をつけたとしても将来的に建物が経ってしまえばそこは塞がれてしまいます。天窓を設置してそこから自然光を取り入れる方法もありますが、コストがかかってしまうのは想像に容易いと思います。
さて、ここまでネガティブなことばかり申し上げているような気もしますが、これは私たちが弊社の投資戦略として改築を謳っているからであり、改築をしてバリューアップすることを考えた場合のリスクをお話ししています。これが再開発物件だった場合にはこの物件に対する見方も大幅に変わってくるだろうと思います。
物件購入の際には、専門の調査会社を使って物件の現状調査を行うわけですが、マネージャー曰くそれでも全てのリスクをゼロにすることはできないそうです。だからこそ、私たちデベロッパーは日頃からいろんな物件の内見に赴き、たくさんの物件を見ては、眼を肥やして自分たちのプロジェクトや投資時に潜在リスクを限りなく小さくしていくしかないと思います。
不動産投資は数億、数十億が動きますが、それを成功させるためには自分の小さな足で1歩1歩やっていくしかないんだなぁと実感しているこの頃でした。
4月だけど、雪も降ったことだし今夜の夜ご飯はお鍋にしよう。そうしよう^^
KM Pacific Investments Inc.スタッフ
Taka
島根のド田舎からカナダのバンクーバーに渡り、不動産投資会社で奮闘中。現地の商業物件の様子や、日々の生活の中で生まれた些細な疑問を発信していきます。(物件のご紹介等は行っておりません)好きな言葉は「やらない後悔よりやって反省」。